日本財団 図書館


 

とは子育てを支援することにもつながりますし、ある程度の年齢になりますと、親の問題で壁にぶつかるので、高齢者の援助にもつながるだろうと考えています。会員の半数は今現役で働いている女性ですが、男性もいます。その他の人達もほとんどの人が仕事を持った経験があります。私自身も3年前までは仕事を一生懸命する日々を過ごしてきました。30年間の仕事のなかで一生懸命働いている女性、それから親と同居し心配をしながらも働く女性に多く会ってきました。私自身も周りの助けにより困難を切り抜けてまいりました。
私たちの会は1996年に立ち上げましたので、現在スタートから5ヶ月です。昨年の夏(95年)は、私達の周りで働いている人や専業主婦の人達にも集まってもらいまして、日常どういったことが問題になっているのかを聞き、多少時間にゆとりのある主婦たちにはどういうことなら協力できるかを聞きました。その会での意見を反映して、保育園のお迎えをしたり、赤ちゃんの子守をしたり、夕御飯を作って届けたり、高齢者の介護や家事援助などのお手伝いをしております。
そして私達は、これらのサービス活動に有償性を取り入れ、併せて時間預託制度もいれました。以前から私もボランティア活動をしていましたが、施設に行くボランティアは無償で当たり前、皆で地域でやるボランティアも同じく無償で当たり前と思っていました。ところが自分の仕事が終わってから、ちょっとの時間を使って1対1の助け合いをした時、例えば運転してお買い物の手伝いや草取りをしたりすることが1、2回だといいのですが、何回も続くと相手の方が何かお礼をしなくてはという気持ちになります。無理やりしてあげるボランティアは意味がないと思っているときに、有償性と時間預託について知りました。その後、友人たちといろいろ検討をして、私達は有償性でなお時間預託制度も取り入れた団体を作りました。現在、「ふれあい袋井」の会員の90%以上が活動した時間を預託しています。活動はボランティア精神で行っておりますが、もう片方では事業性のある責任の持った活動をしたいと思い、新しい出会いにドキドキしながら毎日過ごしております。

 

長倉 ありがとうございます。続きまして鈴木さんよろしくお願いいたします。

 

●ボランティア支援の街づくり

 

鈴木啓久
ただ今ご紹介いただきました裾野市生き生き地域ふるさと課の鈴木です。皆様には耳新しい課の名前だと思いますので、紹介しながらお話を進めていきたいと思います。
裾野市と言いますと御殿場と三島のあいだにある人口5万を少し超えた程度の町というイメージがあるかと思いますが、21市の中では人口増加率や商業労働力人口、結婚率などはトップクラスの市です。そういったことからどんどん新しい企業が進出してきまして、旧市民と新しい市民が混在している町で、今新しい街づくりをどの様にしたらいいのか沢山の要望が出ています。ちなみに本年度(96年)4月に静岡新聞の移動編集局が出したアンケートを参考にさせていただきますと、行政にいちばん期待するものは何かという質問に対して、富士山麓の自然保護と環境保全、それと一応ハード事業の整備ができてきて

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION